首相公選制のデメリットである、政策より人気優先の投票行動による衆愚政治や独裁への危惧には、国会議員20名の推薦及び情報公開と国民監視制度、国民投票請求権で担保する。
国民年金のみの加入者と比較した場合、厚生年金および共済年金等の制度内には明らかに不公平な部分が存在する。厚生年金3号被保険者の扱いにあっては、厚生年金加入者間でも不公平。厚生年金の事業主負担は、優秀な人材確保のために負担する企業努力として許されるものであるが、共済年金の税金負担部分は一部の国民への不当な利益供与(約2兆円超)にあたる。
患者個人の共通データがないままの医療機関ごとの検査や施薬は、医療機関の過剰設備投資による医療コストを増大させ、重複施薬の危険性のリスクを増大させるなど、医療制度は多くの問題を孕んでいる。医療コンサルタント(ホームドクター)制度の導入や検査機関の分離といった、総合診療・検査・施療・施薬の分離も視野に入れた総合的な医療のシステム改革が必要である。
国民投票とその効果
- <現状の国民投票法の問題点>
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- 日本国憲法の改正手続に関する法律(平成十九年五月十八日法律第五十一号)の第98条では、国民投票の結果の有効性について、『国民投票総数の過半数の賛成を必要とする。』とある。最低投票数を決めず、その有効投票の過半で決することになれば、少数の国民の意思で憲法が改正されてしまう危険性がある。
- 時の為政者は、自分たちにとって都合の良いように法律を定めがちだが、政治家が自らの意思で為政者で居られる期間は短い。議員も一国民という立場に立ち、本当にそれで良いのかどうかを判断するべきである。今の政権担当者にそこまでのワルは居ないと思われるが、『口先だけで本性は悪』という、とんでもない輩が政権に就いた場合のことも想定しなければならない。
- <主権者たる国民による参政権の行使>
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- 憲法改正のための国民投票においては、憲法改正の発議をした日から起算して60日以後180日以内の国会の議決した期日に国民投票を実施する。この場合の国民投票による承認には、改正箇所ごとに、有権者総数の過半数の賛成を必要とする。
- 国会において、国民投票請求権が成立した場合、国会の多数案の内容と反対理由を公示し30日以内に国民投票を実施する。この場合の国民投票は、有権者総数の過半数の可否、又は有権者総数の五分の三の有効投票を得、その過半数で可否を決する。この結果、否とされた多数案は廃案となり、任期中の再提出はできない。