誇りある日本外交
日米同盟および米国、EUとの関係強化を軸とし、中国・ロシア・朝鮮半島との平和友好関係樹立、インドを含むアジア太平洋経済圏の確立、中東・アフリカ諸国との関係強化など、政治経済の多極化に対応したグローバルな全方位平和友好外交による協調性の確立を日本外交の基本に据える。
外交力の向上を目指せ!
本格的な外交には、各国について、日本との相互関係の歴史並びに現在の状況、民生、文化、技術、産業経済・政治システム・軍事などの現況と総合戦略、それらを支える人的情報、更には、キーパーソンや関係構築のパイプとなる人物など、あらゆる情報収集と蓄積が必要である。 それらを可能にするため、総理府に情報庁を創設し、外務省スタッフの再教育はもとより、民間や文科・産業・国防関連各省から適材を求め、各国大使館に情報収集及び分析のためのスタッフを増強する。それをもとに、各国のニーズ、現在の立ち位置、日本に対しどのような関係が望まれているのか、日本としてどのような関係を構築すべきかを国家戦略的な判断材料として提供し、総合かつ個別的な外交戦略を構築する。
また、外交力の向上には、国連安全保障常任理事国への加入が必須であり、国連や国際機関、種々の国際会議等において、国際社会に向けた日本の立場やスタンス、国際協力の実績紹介などについての積極的なアナウンスにより、日本に対する国際認識の向上を図ることが重要である。
日本のアイデンティティを国際社会に顕示し、ジャパン・スタンダードを国際基準に!
日本は先進7か国(G7)の一員として、世界経済のルール作りで指導的な役割を担っていく必要がある。現在、世界経済はアメリカン・スタンダードを基軸としたグローバル化やボーダーレス化によるパワーゲームが至る所で問題を惹き起こしている。また、EUなど域内経済圏構想も破綻の危機にある。二国間FTAやTPPは、徳川幕府が外圧に屈して結ばされた不平等条約を改正し、関税自主権を回復した小村寿太郎の努力をあっさり葬り去るような協定である。そのパワーゲームに歯止めをかけるために、ジャパン・スタンダードによる「節度ある自由経済の構築」という新たな価値観への、意識変換を促す必要がある。
国際貢献は人道援助に特化
また、日本は、経済力に見合う発言と役割分担で軍事面を除く国際貢献をする必要がある。日本主導による危機的状況の除去に必要な緊急対策の推進策として、環境汚染、地震その他の災害、海難事故、海洋汚染事故、感染症、難民支援、機雷や地雷除去などの戦後処理などの人道援助である。そのための研究機関を国際機関として日本国内に誘致し、研究開発や実働訓練などで、人道援助のための技術開発や国際的人材育成を担い、これらの人材を活用する対策チームを常設し、世界のどの地域であっても、発生から四八時間以内に活動開始できるよう、国際情報ネットワークを構築すると共に、他の先進諸国と共同で救援物資の移送や大型重機などの運搬が可能な大型ヘリ用の航空母艦を世界の海に配置し、国際人道援助即応体制の構築を提案する。 資源輸出国並びに開発途上国への協力は、農業や治水事業、感染症予防など医療体制の構築、工業化による公害の防止策や環境保全対策及び省エネルギー対策等の技術移転など、飢餓対策、健康管理対策、地球環境保全を核とする経済援助を行うことを基本とする。
北朝鮮による拉致や領土問題の解決
国益や外交を真剣に考えるなら、外交の顔となる首相や外相、特任大臣の任期が最低でも4年、ないしは2期8年は必要であり、特に拉致担当なら、政権が変わろうと優秀な同一人物を起用し続けることが必要である。
担当窓口がコロコロ変わり、政策や方針に一貫性がなければ、外国との交渉など出来る筈がない。相互信頼の中にも硬軟織り交ぜながら強かさを持って交渉に当たらなければ、解決を先送りするだけである。